見込み客は「ユーザーの声」を探しています。
ネットショッピングの際、口コミや製品比較サイトをチェックしますか?という質問には、8割の人がYesと答えています。(マクロヒル インターネットショッピングの利用実態調査 2009年)。
見込み客は、企業サイトや商品カタログをチェックするものの、メリットの連呼や美辞麗句では動かされません。
見込み客は、企業から一方的に発信される情報ではなく、既に製品、サービスを購入した、ユーザーの声を評価しています。このため企業サイトには、見込み客に対して「説得力の高いコンテンツ」を用意する必要があります。
それが「顧客事例」です。
顧客事例は「お客様の声」とは違います。
取材屋は、インタビュー、撮影、ライティングの全工程においてプロが手がけています。
昨今コスト削減のため、事例を社内で制作するという傾向もあるようです。
さまざまな事情があるとは思いますが、一つ知っていただきたいことがあります。
それは、わたしたちは専門のプロであるだけなく、「お客様の声」と「本当のニーズ」を見分けるスキルを持っていることです。
ある食器メーカーの話です。
「次に買うとしたらどんなお皿がいいか」というテーマで、主婦5人にグループインタビューをしました。
参加者は「これまでとは違う、オシャレでカッコイイ黒い四角いお皿」という意見でまとまりました。
インタビューの御礼にお土産として気に入ったお皿を選んでもらうと、全員が「白い丸い皿」を選びました。
理由を尋ねると「4人家族なので1枚だけ黒いお皿をもらっても仕方がない」「家にあるお皿の多くは丸いお皿。四角いお皿だと食器棚に並べることができない」という現実的な答えがかえってきた、ということです。
(ユーザ中心ウェブサイト戦略 武井由紀子 著)
「お客様の声」と実際の行動と、どちらが本当でしょうか。
利害関係にない外部の人間だからこそ、そしてインタビューのスキルがあるからこそできることがあります。
わたしたちは目の前の「お客様の声」に隠された、真のニーズを聞き取ることができます。
取材屋にできること
わたしたちにできることがもう一つあります。
シュリッツビールのエピソードをご存知でしょうか。
20世紀はじめ、コピーライターのホプキンスが、業界5位のシュリッツビールを、たった一行のコピーで1位に押し上げたという話です。
ビール工場を見学したホプキンスは「生きた蒸気で洗浄した清潔なビール」というコピーを提示しました。しかし経営陣は、蒸気洗浄はどのビール会社もやっていると言って反対します。業界の常識だったからです。
結果、当たり前のことを謳ったコピーによって、業界トップに押し上げられることになりました。
(物を売るバカ 売れない時代の新しい商品の売り方 川上徹也 著)
キャッチコピーの世界では有名な話ですが、前述のお皿といい、渦中の人は常識、前例にとらわれてしまいがちです。
わたしたちは、御社に対しても、顧客に対しても、本来語るべき、価値あるストーリーを、インタビューを通じて発見します。
本当のニーズと伝えるべきストーリーで、見込み客を次の顧客に変える。
取材屋は「顧客事例」の制作を通じ、御社の販売促進をお手伝いします。